人々を助けるシンボルマークたち

左の車いすに座った人のシンボルマーク、これは世界共通で使用されている障害者が利用できる建物、施設であることを明確に表すための世界共通のシンボルです。他にも違う人々や物事を指すシンボル多くありますが、よく見かけるようで、意味を知らないシンボルも多いのではないでしょうか。
どんなシンボルマークマークがあるのか一度確認してみましょう!

シンボルマークとは?

シンボルマークは、特定の障がいやニーズを示し、周囲の人々に理解と配慮を促すための視覚的な記号です。これらのマークは公共施設や交通機関などで広く使用され、障がい者が安全かつ快適に利用できる環境を提供します。シンボルマークは、視覚的に一目で理解できるデザインが特徴で、国際的にも認知されています。

障がい者のための国際シンボルマーク

この車いすを模したシンボルは、障がい者のためのアクセシビリティを示す国際的なシンボルです。このシンボルは、デンマークの建築家スーザン・ケア氏が1968年にデザインしました。当初は単純な車いすの形をしていましたが、1974年に人の姿が追加された現在のデザインになりました。この変更は、障がい者が積極的に社会に参加していることを強調するためです。
見た目から勘違いを起こしているケースがありますが、このマークは「車いすを使用している人」を表すマークではなく「すべての障害者を対象」としたものです。特に車椅子を利用する障がい者を限定し、使用されるものではありません。
車いすマークは、障がい者用駐車スペース、バリアフリー施設、公共交通機関などで使用されます。現代では、車いすマークは単なる物理的なアクセシビリティを超えて、デジタルアクセシビリティやサービスの提供にも適用されることがあります。例えば、ウェブサイトのアクセシビリティや公共サービスの利用しやすさを示すためにも使用されます。

盲人のための国際シンボルマーク

視覚障がい者マークとして最も広く知られているのは白杖(ホワイトケーン)です。白杖は、視覚障がい者が周囲の人々に自分の存在を知らせ、障害物を避けるための道具です。1930年代にアメリカで初めて使用され、1950年代には国際視覚障害者連盟が設立され、白杖の使用が国際的に広まりました。白杖は、視覚障がい者が安全に移動するための重要なツールであり、また、周囲の人々に視覚障がいがあることを知らせる役割も果たしています。視覚障がい者が独立して生活し、社会に参加するために不可欠な道具です。
現代では、白杖の他にも、視覚障がい者を支援するための様々な技術が開発されています。例えば、音声案内システム、点字ブロック、視覚障がい者向けのアプリケーションなどです。これらの技術は、視覚障がい者の生活の質を向上させ、社会参加を支援するために重要な役割を果たしています。

さまざまなシンボルマークたち

ハート・プラスマーク

ハート・プラスマークは、心臓や呼吸器、腎臓、膀胱などの内部障害を持つ人々を示すシンボルです。外見からは内部障害の有無が判断できないため、このマークを使用することで、内部障害があることを周囲に知らせる役割を果たします。

耳マーク

耳マークは、聴覚障害者を示すシンボルで、聞こえない人や聞こえにくい人への配慮を求めるものです。聴覚障害も外見からの判断できないため、このマークを使用することで理解と配慮を促進しています。

ヘルプマーク

ヘルプマークは、義足の使用者、内部障害者、妊婦、難病患者など、外見からは判断できない援助や配慮が必要な人々を示すシンボルです。東京都が2012年に作成し、現在では全国で使用されています。

マタニティマーク

マタニティマークは、妊婦であることを示し、周囲の人々に配慮を促すためのシンボルです。日本では2006年に厚生労働省が公式に導入しました。マタニティマークは、妊婦が公共交通機関や公共の場で安心して過ごせるように、また、緊急時に迅速に対応してもらえるようにするために作成されました。

補助犬マーク

補助犬マークは、盲導犬、介助犬、聴導犬などの補助犬が同伴していることを示すシンボルです。このマークは、身体障がい者補助犬法(2002年施行)に基づいて作成され、補助犬が公共施設や交通機関、商業施設などに自由にアクセスできることを示します。

オストメイト用設備/オストメイト

オストメイトとは、がんなどで人工肛門・人工膀胱を造設している排泄機能に障害のある障害者のことをいいます。
このマーク(JIS Z8210)は、オストメイトの為の設備(オストメイト対応のトイレ)があること及びオストメイトであることを表しています。

身体障がい者標識

身体障がい者標識は、肢体不自由であることを理由に免許に条件が付けられている運転者が使用する標識です。2002年の道路交通法改正により、この標識が導入されました。運転者が肢体に障がいがあることを他の道路利用者に知らせるために使用されます。

聴覚障がい者標識

聴覚障がい者標識は、聴覚に障がいのある運転者が車を運転する際に使用する標識で、日本では、2008年6月1日からこの標識の表示が義務付けられました。この標識が表示された車に対して、他の運転者は幅寄せや割り込みをしてはならず、車間距離を保つなどの配慮が求められます。

白杖SOSシグナル

白杖を頭上50cm程度に掲げてSOSのシグナルを示している視覚に障害のある人を見かけたら、進んで声をかけて支援しようという「白杖SOSシグナル」運動の普及啓発シンボルマークです。もし白杖によるSOSのシグナルを見かけたら、困っていることなどを聞き、サポートをお願いします。

ヒアリングループマーク

「ヒアリングループマーク」は、補聴器や人工内耳に内蔵されているTコイルを使って利用できる施設・機器であることを表示するマークです。このマークを施設・機器に掲示することにより、補聴器・人工内耳装用者に補聴援助システムがあることを知らしめ、利用を促すものです。

手話マーク

きこえない・きこえにくい人が手話言語でのコミュニケーションの配慮を求めるときに提示したり、役所、公共及び民間施設・交通機関の窓口、店舗など、手話言語による対応ができるところが提示できます。きこえない・きこえにくい人等がこのマークを提示した場合は「手話言語で対応をお願いします」の意味、窓口等が提示している場合は「手話言語で対応します」等の意味になります。

筆談マーク

きこえない・きこえにくい人、音声言語障害者、知的障害者や外国人などが筆談でのコミュニケーションの配慮を求めるときに提示したり、役所、公共及び民間施設・交通機関の窓口、 店舗など、筆談による対応ができるところが提示できます。きこえない・きこえにくい人等がこのマークを提示した場合は「筆談で対応をお願いします」の意味、窓口等が掲示している場合は「筆談で対応します」等の意味になります。

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